映画のページ 【 2003年 】

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ここでは、私の観た映画(基本的に映画館で観たもの)の感想を書いていきます(全部ではないです)。
これから、観る映画の参考になる。かな?

但し、内容に関するネタバレも書いていますのでご注意下さい。

映画館でのマナー

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沙羅双樹
ボウリング フォー コロンバイン
リロ アンド スティッチ
スターリン・グラード
ロード・オブ・ザ・リング 二つの塔
時の支配者
アカルイミライ
戦場のピアニスト
レッド・ドラゴン
刑務所の中
T.R.Y
夜を賭けて

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【 沙羅双樹 】

河瀬 直美 監督 in 奈良・国際地下シネマ
河瀬直美の繊細な映像と、地元奈良の切り取られた風景が美しい。

母親(監督)の出産シーンで、助産婦役で登場する芝田和美氏は、
実際に自然分娩を行なっている方で、私の子供も取り上げて
もらいました^^;。

『萌の朱雀』と同様、世界を俯瞰して終わる。
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【 ボウリング フォー コロンバイン 】

マイケル・ムーア 監督 in リサイタルホール
アメリカ主導によるイラク爆撃の当日に、試写会で観る。

アメリカのコロンバインで起きた、学生「トレンチコート・マフィア」
による銃乱射事件を足掛かりに、アメリカの銃問題を考えたドキュメント映画。

前評判が高い。

監督のマイケル・ムーアは、テレビ番組出身で、
『アホでマヌケなアメリカ白人』などの著作もある。

独自のドキュメント手法を駆使して「常識」を疑う姿勢は、
『バリゾーゴン』の渡邊文樹監督。
『』『A2』の森達也監督作品に似ていなくも無い。

カナダも伝統的な狩猟民族であり、銃が身近にある社会でありながら、射殺事件が
アメリカほど無く、隣人を信用して「ドアに鍵をかけない」というのには驚いた。

日本も、特に田舎などでは夏は玄関を開けっ放しにするのが当たり前だったが、
クーラーの普及や、ピッキングなどの犯罪の増加を背景に、どんどんアメリカのように
「隣人を信用出来ない」「スタンガンや監視カメラ等で自衛しなくては不安で
寝られない」という「治安の悪い、武装化された社会」へ落ち込んでいきそうに
感じた。

一度広がった銃、一度広がった不信感を振り払う事は非常に難しい。

アメリカの銃も、ここまで広がってしまっては、誰が一番先に銃を手放すのか?
犯罪者だけが銃を手放さないという事になるから、自分も手放さない。という
理屈で、事実上不可能だろう。

日本も、後戻りできない道に入ってしまっているのかもしれない。
「水と安全はタダ」という幸せな世界は、将来失われる可能性が高い。

そんな事を考えた。

帰り道に通りすがったアメリカ総領事館は、厳戒態勢。
隣人に怯え、何重にも鍵を掛けていた…。
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【 リロ アンド スティッチ 】

ディズニー 制作 in 南街シネプレックス
最近のディズニーは、マンネリ打破を目指して『アトランティス』や
『トレジャー・プラネット』などを作っているように感じる。
この作品も、その一つだろう。

今までのパターンに、無理矢理SFの設定を混交した感じ。
上手く混ざっていない。

スティッチが「心」に目覚める過程も、適が改心する部分も充分
描かれていないように感じる。

それ以外は、ほぼ今までのパターンを踏襲。
ストーリーに隙は無いが、目新しい部分は無し。
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【 スターリン・グラード 】

ジャン=ジャック・アノー 監督 in 交通博物館
第二次大戦中のロシアの伝説のスナイパーと、ナチスのスナイパーとの
対決の物語。

オープニングの戦闘シーンは、見逃す。

地味で暗い。ストイックなようで、恋愛と激情。よく判らん作品だった。
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【 ロード・オブ・ザ・リング 二つの塔 】

ピーター・ジャクソン 監督 in 天王寺アポロシネマ8+1
実際の上映時間以上に長く感じた。

退屈はしないが、ストーリーが錯綜していて分かり難い。

映像の迫力は健在だが、主人公のフロドの存在感が
全然無いな。

彼の見せ場と言えば、指輪に誘惑されそうになる部分ぐらいだし^^;。
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【 時の支配者 】

ルネ・ラルー 監督 in DVD
メビウスとルネ・ラルー監督のコラボレーション。

無駄の無い、省略の多いストーリーで、1度観ただけでは理解できないだろう。
不思議な感覚の映画。

『宇宙船サジタリウス』パイロット版に雰囲気が非常に近い。
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【 アカルイミライ 】

黒沢 清 監督 in シネ・リーブル梅田
黒沢清監督作品は、『CURE』ぐらいしか観たこと無し。

じめっとした「若者」の日常と、大人な達。

幻想的な赤海月の光。

オダギリジョー、浅野忠信、藤竜也の競演(後から知った^^;)。

ラストは、『ラブ&ポップ』のように、
渋谷の町を徘徊する若者達を延々映したもの。

結構長く感じた。
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【 戦場のピアニスト 】

ロマン・ポランスキー 監督 in 南街シネプレックス
実在のピアニスト、ウワディク・シュピルマンの自伝が原作。

2時間半以上の長編。淡々とした描き方で、悲惨な内容。しかし、
無駄の無い細かいカット割と畳み掛けるような演出で飽きさせない。

最後まで観せる力のある映画。一見の価値あり。
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【 レッド・ドラゴン 】

アンソニー・ホプキンス 主演 in 南街シネプレックス
『羊達の沈黙』『ハンニバル』の「レクター三部作」の第1作目の映画化。

佳作。
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【 刑務所の中 】

崔 洋一 監督 in 梅田ガーデンシネマ
花輪和一の原作を忠実に映画化。

刑務所内の生活を淡々と、花輪氏の独特の視点で描かれていて、物凄く面白い。

1時間半強と短い尺だが、もっと長く感じる。淡々と始まり、淡々と終わる。
しかし、満足度は高い。
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【 T.R.Y 】

織田 裕二 主演 in 千日前国際シネマ
宣伝費は掛けていたが、大した作品ではない。

どうも、主人公の井沢が「天才的な詐欺師」に見えないし、
そんな人間を頼りにして支持する「組織」も「大衆」も理解できない。

上海、満州や日本陸軍など、話は壮大なのに、もったいない。
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【 夜を賭けて 】

金 守珍 監督 in 動物園前シネ・フェスタ
梁石日(ヤン・ソギル)原作。

思っていたよりも、ずっとずっと面白かった。

アパッチ族の熱気や人情の機微が、リアリティを持って迫ってくる
映像は、見事。

原作のエッセンスも凝縮されている。もう1回観たい。
もう一歩で名作になっただろう。

何かが足りないのだが、その「何か」が何なのかは、よく分からない。
スマン。
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