今回は、小泉の訪朝について。8ペ−ジ。
今回の漫画には、小林の日常生活がサブストーリーとして挿入されている。
まず、「ナッツ入りのチョコ」を食べて脳の疲れを取り、「エスプレッソ」を飲む。「GLAYのaBoy」を聞き、やる気を高める。トイレで新聞を読む「無理して出さないのがわしの流儀」。トイレットペーパーで、お尻を拭く。トイレの水を流す。朝食を摂る。まで。
「今回の「小泉訪朝」が アメリカのイラク攻撃の 支援となっていることは 見逃すべきではない。」
「ポチ・ホシュは黙って アメリカの要望である 村山談話にそった 謝罪と補償を 受け入れるべきである。」
今回の突然の「小泉訪朝」の影に、アメリカの意向が働いているかもしれない可能性はあるとは思いますが、既定の事実のように断定して話を決め打ちするのはどうか?。
「ふつう、カルトに洗脳されたら…」
「まず、教祖のいかがわしさに 気づくこと。」
「次に、教義のおかしさに 気づくこと。」
「そして、そんな教祖に だまされた自分を恥じること。」
「さらに、別の信じられる価値を 見つけること。」
「…そういう順番で 自分を取り戻すしかないのである。」
「それがポチ・ホシュときたら…」
「アメリカのいかがわしさに 気づいていない。」
「民主主義・資本主義 近代主義のおかしさに 気づいていない。」
「アメリカにだまされた 自分を恥じていない。」
「日本だけに 自分を帰属させて 安定することができない。」
この論考は、面白い。もう少し、考えてみたい。
「こうして日本人の 反戦平和教は 生まれたのであり、」
「それともう一つ、冷戦下で 密かに育っていたのが アメリカ追従教の ポチ・ホシュ勢力だったのだ。」
「どっちも 「米国のケツの穴のムジナ」である。」
「反戦」と「親米」が同根であるという考察も、面白い。ただ、「反戦平和」(ラブ&ピース)運動自体も、アメリカのヒッピー文化の輸入が起源だと思うが。
「拉致問題に進展あり、 という成果は、 実は、 北朝鮮に金を出して 延命させるための 言い訳に過ぎない。」
アメリカにとって、イラク攻撃の間だけでも極東の平和を維持したいという戦略は「あり」だと思うが、「延命」させる事が、本当にアメリカの国益になるのかどうか?。もしそうならば、何故最初から直接の利害がないのに、「悪の枢軸」と名指ししたのか?。という疑問が残る。
『わしズム』3号の宣伝。9月27日発売。
今回のゴーマン
今回は、小泉訪朝と、北朝鮮・拉致について。8ペ−ジ。
「情」と「理」というキーワードを使って、今回の日朝国交正常化交渉を読み解く。
「国交正常化と経済支援で、 金正日体制の北朝鮮を 国際社会の一員に 変身させることが できると思っているのか アホ!」
「「理」のかけらもない たわけどもめ!」
「北朝鮮は 放ってさえおけば、 まもなく崩壊する。 金正日体制のままの 民主化などない。」
「崩壊せねば、 拉致被害者の 完全救出もない。 この認識こそが 「理」である。」
さすがに、「先制攻撃」までは言わないようですが^^;。放っておけばすぐに崩壊するとは限らないし、崩壊のどさくさに、拉致被害者の命が危険にさらされる事もありうる訳で、どちらにしても危険は伴いますわな。
「アメリカが(略) 湾岸戦争の時の、 劣化ウラン弾の後遺症で 産まれた奇形児の上に 再び爆弾の雨を(略)」
そう。アメリカは、イラクや北朝鮮の「核疑惑」を散々非難しておきながら、自分は核兵器を保有し続けているのみならず、日本への原子爆弾投下。ベトナムへの枯葉剤の使用。イラクへの劣化ウラン弾。と、民間人を巻き込んで、現在から未来まで続く「非人道的」な兵器の使用を実際に行ってきている。炭疽菌で大騒ぎしていたが、比較にならない被害を与えているはずである。
どう好意的に見ても、イラクもアメリカもどっちもどっち。
難民は、キャンプに保護して統一朝鮮に帰国させるべきと言う案。
「もし、北朝鮮が やけくそになって 暴発したら、 もちろん日本に ノドンが 飛んでくる。」
「わしが死ぬかもしれんし、 わしの身内が死ぬかもしれん。 やむをえまい。」
「そのかわり、 ぜったいに国際社会は 北朝鮮を許さないし、 自衛隊は勝つ! 確実に 金正日体制は 滅びる。」
その覚悟は良し。しかし、覚悟のできてない人や覚悟もできようはずもない子供まで巻き込む事は、出来れば避けたいものよのぅ。
拉致被害者の家族へのエール。
本当に、拉致被害者の「家族の会」の、行動力と戦略は驚嘆に値する。死に物狂いなのだろうが、マスコミ対応から、世論誘導。日本政府、官僚、北朝鮮政府を相手に一歩も引かずに正論を述べて交渉する姿には頭が下がる。
拉致された被害者自身には、北朝鮮にそれなりの待遇での生活基盤があり、家庭があり、友人などもいるのだろうが…。
今回のゴーマン
今回は、アメリカの世界戦略とそれに対する小林よしのりのスタンスについて。8ペ−ジ。
「史上最強最大の 軍事力を手にした 子供っぽい者たちの 傲り。」
「しょせん核査察など アメリカの侵略の口実 としか思えない。」
この絵では、まるでアメリカが「悪の枢軸国」みたいだ^^;。
「アメリカに 正義などない。」
「日本は 暴力団の なぐり込みの 手伝いをして、 戦利品を少し 分けてもらいたい だけである。」
「そうしなければ 生きていけないからだ。」
やくざなアメリカとイギリスの舎弟の日本。何故か、背広姿。「待ってくれよぅ、兄貴ぃ〜」。
「国の自立・独立は、 あくまでも国民の 精神のあり方である。」
「わしは、昔、 小児ぜんそくだった。」
「それは 「依頼心」のせいだと 庭にプレハブを作られ そこで、生活をした。」
「プレハブで「依頼心」を 克服したと思っていたわしでも(略)」
私も、ずっと「アレルギー性鼻炎」で、季節の変わり目にはくしゃみが止まらなかったですが、引っ越したとたんに直りました。今でも、たまに帰るとくしゃみが止まりません^^;。
昔は、アレルギーは皮膚が弱いからだという事で、冬でも水を浴びて寒風摩擦させられたりしたものです。旧・日本軍の精神主義の残滓のようなものでした。
今考えると、原因はハウスダストや化学物質過敏症(シックハウス症)でしょうね。少年期、ずっと解決方法が見つからず苦しんでいた事が莫迦らしくなります。
その劣等感をバネに、才能を伸ばした小林よしのりは素直に凄いと思います。けど、病気の原因が「依頼心」だというのは、古風な「迷信」だと思う。
弱肉強食の漫画界で、成功。
「ただし、わしの野望は、 個人的なものではない。」
「あくまでも 公的なものである。」
個人的なものでも、いいのに。
「そして、世界で 国が自立していくためには、 日本的な「依頼心」が あってはダメなのである。」
「世界に 信用できる国など ないのだ!」
「世界に信用できる国などない!」と、言い切ってしまってます^^;。
「依頼心」=「日本的なもの」という定義。
「国の自立」=「依頼心があってはダメ」という事で、国の自立の為には、日本的なものを捨てなければならないという問題に突き当たる。
学者や知識人が 国内では、大きな権威や 力に「依頼」して 生きていくのはいい。
「だが、その感覚を 「アメリカ依頼心」として、 発言してもらっては 困るのだ。」
「中は湿潤でも、 外は堅い殻に せねばならない。」
「中は湿潤で、外は堅い殻」。そんな都合良くいかないと思う。江戸時代の「湿潤」な日本人も、外敵から身を守る為に太平洋戦争当時、外への「硬い殻」が国民精神までをも堅くした。
「なにしろ今後、 テロは却って 増えていく!」
「アメリカが そうしたのだ。」
バリ島のダンスホール爆破。アメリカのゴルゴ13並みの連続狙撃事件。ロシアの劇場占拠。……無差別殺人が、はっきりと増えていますね。
そして、アメリカがこれを完全に押さえ込むことは不可能でしょうね。
今回のゴーマン
今回は、日朝関係について。8ペ−ジ。
今回は、『古寺記』ではなく、久々に通常バージョン。グラビアの袋とじとアメリカに頼る「ポチ保守」批判。8ペ−ジ。
「これは今年、初めて描く 『新・ゴー宣』なので、 『古寺記』シリーズは 一回、休ませてほしい。」
「勉強が 間に合わないのだ。」
何故か偉そうに腕組みしながら言い訳しています^^;。『古寺記』は不定期シリーズだと思っていたのですが、短期集中連載なのかな?。
タイに取材旅行に行ったが、仏教だけでなく、日本の古代史も勉強していて、取材旅行は不調だったそうだ。
欄外情報では、近々金沢にも行くようだし…。超人的な仕事量ですな。
ヌードグラビアの「袋とじ企画」批判。
「それは あまりにも 自分が 惨めになる 行為じゃなか ですかーーー!」
確かに、袋とじを切る時は哀愁を感じますが、そこが又良かったりして^^;。
又、袋とじでなくてもヌードを一生懸命見ている自分を客観視すれば、やはり間抜けですわな。そこが又切なくて良いとも言えます。
「わからん…」
「わしは 社会というものが まったくわからん。」
中島みゆきの『地上の星』が1位になった事について、「自分で選んでいない。売れているものだから買う。」と批判的。
でも、「売れる」事にこだわり、「大勢の人に読んでもらって初めて影響力を発揮できる。」と考えている小林らしくない。その後の、
「わしの『戦争論』や 『台湾論』も、 紅白歌合戦に出して もらえんやろか?」
の方が、本音だろう。
アメリカ追随の「ポチ保守」批判。
「「反米」感情とは、つまり 帝国主義に反対の 感情なのである。」
この括り方は、かなり大雑把な印象。
「戦争」協力は、日本に重い負担をもたらすだろうという予言。
今回のゴーマン