今回は、小泉首相が進める「構造改革」批判。8ペ−ジ。
私も、小泉首相はそれほど好きではありませんでした。
しかし、今回のアメリカ・同時テロ事件で、少なくとも責任逃れせずに素早く自分の立場を表明し、リーダーシップを発揮したのには、今までの歴代首相と比べて少し見直しました^^;。(森元首相だと、ずっとゴルフやっていそう…。)
でも、その日本の対応自体には批判的ですが。
閑話休題。
まず、よしりん企画の内情に絡めて、構造改革の「キーワード」解説。
「公共事業」・
「IT革命」・
「職人芸」・
「構造改革」・
「米百俵の精神」・
「リストラ」・
「抵抗勢力」…
「わしは いじわるで 「抵抗勢力」に なっているんじゃない」
「仕事をする「活力」は ダイエットなどという 「構造改革」からは 生まれないからだ」
これが、小林が「構造改革」に反対する理由の基礎ですね。
「「革命」やら 「改革」やらの言葉に 日本人はすぐだまされる」
…そ、そうなのかな?^^;。
「わしは 小泉純一郎の 構造改革の 「抵抗勢力」だ!」
「うおっほん!」
そして、構造改革とは「国家」の責任を放棄し、すべての解決策を「民間の活力」に押し付ける「責任転嫁」と解説。
「かくして株価は 果てしなく下落し… 景気はどんどん悪くなって なんと不良債権は 減るどころか 増えていく 企業の首切り(リストラ)は ちゅうちょなく行なわれ 失業率は5%というが 実質は10%」
「まるで特攻か… いや 玉砕戦だ!」
「破局に向かって 突き進んでいるのに 「抵抗勢力」(=売国奴) というレッテルを恐れて だれも小泉を 止めようとしない 責任をとるつもりが あるのだろうか?」
珍しく、「特攻」「玉砕」を否定的な意味で使っています。
「切迫感のない しらけきった この不況模様…」
「虚無しかない 何の「活力」もない これが「民」の実態だ」
「だれも 自分の国の 未来を信じて いないのである」
えらい、言われようです^^;。
「政治家が どうしたのだ!」
「日本の 未来のビジョンを 描かぬからだ!」
確かに、「政治家」に限らず、人が生きていくのに未来のビジョンは必要ですね。そして、今ほど「未来のビジョン」が描き難い時代は無いのかもしれません。
「民間の「活力」は 国の未来に 信頼を持たぬ限り 生まれない!」
「しかし 今の政府は 「もう 国を信用するな」と言う 「民間を信用しろ」と言う」
「「国家観」を喪失した 政治家と その周囲の ブレーンたち…」
ここで、いきなり「民間の活力」=「国家」と持ってくるのには、無理があるような気がする。
まぁ、バブルの時と違い、不況時には政府が経済に干渉する必要はあるでしょうが。不況になると「強い国家観」を希求する気分が高まるのかなぁ。
今回のゴーマン
「はっきり言ってやる! 小泉はダメだ! もちろん 菅や鳩山は もっとダメだ!」
「日本の何を守るべきかが わからぬ政治家はダメだ!」
今回は、アメリカでの「テロ」と、小泉内閣の「構造改革」について。8ペ−ジ。
「「文明社会VS.テロリズム」 それが アメリカが 作り出した図式だ 今回のテロは 文明社会・民主主義社会 そのものへの挑戦だそうだ」
「…ということは イスラム原理主義は 「文明」ではないのか?」
「オウム真理教と同じ 全くのカルト宗教であり 全くのテロ集団か?」
「それは 違うと思う」
「イスラム 原理主義もまた 世界の中の 一つの「文明」である」
この考え方を受け入れられるかどうかで、この後の論を受け入れられるかどうかが決まるでしょうね。
確かに、オウム真理教の事件以降、自分に都合の悪い考え方は全て「狂信的カルト」「宗教の信者」という一括りで否定するやり方が横行しましたが、それは全く正しくないでしょうね。
ただ、小林もアフガニスタンのタリバンという国家(ほとんどの国は、「承認」していないが)と、「イスラム原理主義」武装集団の一員であるオサマ・ビンラディンと、一般のイスラム教徒とをごっちゃにしているようにも思えますが…。(そういう私自身も、最近の新聞報道レベルの内容しか知らない^^;。)
女性は、教育も受けられず、顔も出せない、極端に禁欲的な「イスラム原理主義」。
銃社会。児童虐待。麻薬、ホモ、拝金主義などの、極端に「自由主義」なアメリカ。
どちらも、「文明」であるという小林の主張。
「最近CNNや 日本のマスコミを 見てると タリバン政権の 負の部分を 強調し始めた」
「戦争するために 敵を悪に仕立てる プロパガンダだ イラクの時も アメリカは これを やっていた」
自分を「悪」と規定して戦争する国なんて、存在しない。基本的に、戦争は「正義」と「正義」の戦い。情報戦では、アメリカが優位なのは確かですね。日米の戦争の時も、情報戦では負けていたのでしょう。小林が、アメリカに噛み付くのは、その時の恨みもこもっているような感じがあります。
「つまり アメリカの 取るべき作戦は 「同時多発エロ」だ!」
似たような話題がありました。面白い内容ですので、無断転載。
> Q.テロとエロの類似点を3つ以上あげよ。
> A.1.エロもテロも反体制(的)である。
> 2.エロもテロも地下にもぐりやすい。
> 3.エロもテロも目的の最終到達点の設定が分かり難い。
> あと、エロもテロも穴が好き。とか思いつくが、ちと無理があるか(笑)
「わしもかつて オウム真理教の テロの標的にされたが 話し合いをしている時に すでに暗殺しに来ていた オウムの時ですら コミュニケーションの 「断絶」を感じたのだ!」
「イスラム原理主義は もっとすごい」
最初に、「オウム真理教」と「イスラム原理主義」は違う。というような事を言っていたのに、ここでは同列に扱っている^^;。
こうなると、「オウム真理教」は「文明」ではないのか?とか、「イスラム教国家」と「イスラム原理主義国家」との違いは?とか、「国家」と「テロリスト」との関係は?とか、色々ややこし問題が出てきますね。…難しすぎるので、ここでは考えない。
「「文明の衝突」は ある!」
「わしは アメリカが サウジ(アラビア)から出て行って パレスチナ問題を 全世界で解決しないと テロはなくならないと 思っている」
欧米が、ユダヤ資本と石油利権目当て(と、欧米的民主化の為)にパレスチナ問題に介入した時点で、既に腐れ縁が出来ていて、今更撤退したぐらいでは問題は解決しないでしょうね。実際のところ、皆が納得する解決は不可能なのかもしれません。
「しかし わしは 小泉内閣の 「構造改革」の 怪しさを描き 続けたかったのだ!」
「驚いたのは 事件の ほんの数日後には もう 各航空会社が 大量のリストラを決定している」
「完全に経営者有利の この恐るべき弱肉強食の 「資本主義」社会」
「「年功序列」もない 基本的には 20代 30代の 若い働き手しかいらない」
「それが 日本が今 進めている 「構造改革」後の 社会の姿だ!」
「ハングリー精神を生み出す根源は ハングリーになることである」
「このような言説は 日本人に 「アングロサクソンになれ」と言っているに等しい」
「「日本人でなくなれ」 と言っているのだ」
このコマの小林は、かっこいいですね。
「日本には朝日・毎日のような 「中国のスパイ」もいるが」
「「構造改革は断固やるべし」と言う 産経・読売のような 「アメリカのスパイ」もいるのである」
以前から批判していた、朝日新聞に続いて、好意的に評価していた産経新聞、読売新聞も槍玉に挙げだしました。『戦争論2』への布石か?。
「前回も言ったことだが もう一度 原則を述べる」
「単なる 競争主義 拝金主義からは 民間の「活力」は 生まれない!」
「政府は こういう まじめに働いている 中小・零細をつぶせと言う」
「そして一部の 大企業だけが 勝者となり 中流階級が 陥没して 死屍累々の 敗者が 出現し 社会が不安定に なっていく…」
こう考えると、大企業批判なんか共産党の主張とも、近しいものがありますね。
今回のゴーマン
「小泉純一郎というのは アメリカにとってみれば 「カモがネギしょって やって来た」みたいな 男なのだ」
今回は、『戦争論2』とテロについて。8ペ−ジ。
まず、『戦争論2』脱稿と、発売日が10月31日(水)になった報告。その苦労談。
「しかし このページ数でも 実は積み残しの原稿があり この中には 傑作があるのだ」
「恐るべき わしの創作意欲!」
普通は、どんなに時間を掛けて描いても、読むのは一瞬なんですが。確かに、読む方が追いつけない程の旺盛な創作意欲。こんな「感想文」ですら、間に合わん^^;。脱帽です。
「最近 この連載の中で わしが 小泉首相の「構造改革」を批判しても 同時多発テロについて描いても 読者から非難轟々だ たとえば こんな調子で…」
「わはははは… まるでわしが 慰安婦問題を 描き始めた頃の ようなヒステリックな 反応が続出だ」
「がはははははは」
悪役を演じています^^;。
小林は自分の代弁者だと、一方的に片想いしていた人に限って、可愛さ余って憎さ百倍。「信じていたのに、裏切られた!」となり易い様に思えます。
「裏切られるかもしれない」と思った上で、「それでも、信じる!」と考えていたのなら、「裏切られたのは、自分の人を見る目が無かったからだ。」と納得出来るはず。
自分と他者は、考え方も生活環境も違う「他人」だという当たり前の事を、前提として考えられない人が増えているのかもしれません。
「インターネットでも 批判的らしい」
「ばかやろーが! 二度とわしの 漫画を見るな!」
やだ。
こんなに面白い漫画。読まずにおれない。
「右や左も ばかやろーだらけ だから 今度の 『戦争論2』で 両側から攻めて くるがいい!」
ほとんど、やけくそのようにな発言です。多分、『戦争論2』の内容がそれぐらい徹底的に、保守派も急進派もこき下ろしているという事でしょう。
「まともな知性のあるやつが 『戦争論2』で わかってくれればいい」
そして、民族独立運動も「反テロ」の名の元に弾圧されてしまうのではないかと危機感を表明。
「テロの語源はラテン語の 「テロール(恐怖)」である」
フランス革命(1789)とは、民衆の暴力によって「王制」から「民主主義」を手に入れ、「テロリズム(恐怖政治)」によって統治したと説く。
「民主主義という 文明こそが テロリズムから 発生しているので ある!」
確かに、「テロリズム」の意味には、国家が暴力によって民衆を従わせようとする「恐怖政治」の意味がありますね。
ここでは、「よいテロ」「悪いテロ」(?)の判断基準は、示されていません。
「善悪や道徳的判断から 言えば わしは ビンラディンの方に 共感を覚える」
「原爆こそは 史上最大の テロリズムである! ホロコースト である! この怨みを DNAとして持っていない 者は 日本人ではない!」
「この怨みをDNAとして持っていない者は日本人ではない!」って、凄い言い切り方だ…。
「この悲しみをDNAに刻みつける」という「日本人」が居ても良いでしょう。
怨まないと、いけませんか?
「政治家も 知識人も マスコミも 右も左も 『新ゴー宣』の読者で わしをなめて生意気に 批判してるバカどもも いいかげんにさらせ!」
珍しく、批判に対して苛立ちを隠せないでいます。本当に、珍しい。
今回のゴーマン
今回は、そのものズバリ「戦争」について。8ペ−ジ。
まず、『戦争論2』が売れているという宣伝。
「売国政治家どもを ふるえあがらせるためには 選挙の一票よりも この本が100万部 売れることの方が 効果あろう」
自信満々です。
今回も、日本の「参戦」について。8ペ−ジ。短く感じる。