若い人に演劇に親しんでもらうために、「学生無料」等、挑戦的な試みや、
知り合いの久保田さんの大阪最終公演。
双子は災いをもたらすという迷信によって、幽閉された2人の少女。
太陽と月。夜だけの世界。天女伝説。議員。明治初期の迷信と
科学が交じり合った世界を、舞台に、迷信を信じない「井上円了=教授」と、
ムードを操る「天女=玉藻=うさぎ」との関わりを主軸に物語が進む。
人間魚雷「回天」の物語。本当に戦死した人達の名前と、遺書を使うなど、
なかなか力が入っている。
流れ着いた異国人を「赤鬼」として排斥しようとする村人と、心を通わせた村娘との物語を、「足りない」兄の視点から語るというもの。
良かった。原作を知っている人も知らない人も楽しめる内容だったと思う。
突然、自分の部屋と隣の部屋とを隔てる「壁」が消失したことによる、人間性の危機を表現した…ものらしい。
「亀石が、西を向くと一帯が川に沈む。」
私が演劇に興味を持つ切っ掛けとなった「ウォルターミティにさようなら」
をベースに、脚本を作ったという事で、見に行きました。
良かった。それだけ。^^;;;;;
内容は、古典落語の「文七元結」と、グランドショー。
劇団すごろくの大阪公演は初めてという事で、
これを逃すと次はいつになるのか分からないので
行ってみました。
いや〜、盛り上がりました!お客さんも大入り満員で
舞台と客席との一体感も抜群でした。
客の反応が良ければ、役者さんもサービスしてくれる。
そうすれば、さらに客が笑ってくれる。という
好循環で、時間があっという間に過ぎていきました。
こういう所が、映画と演劇との違いでしょうね。
お捻りは、役者と客とのコミュニケーションの
ための道具だという事を、初めて認識しました。
最後に、緒方さんに握手してもらっちゃいました。
自分が、結構ミーハーだという事を発見^^;。
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毎年、サイキック青年団の
学園祭イベントのついでに観るのが恒例になっています。
最初に観た「ウォルターミティにさようなら」がとても
面白かった。「アルジャーノンに花束を」も、とても良かった。
今回は・・・。なんか、普通の学芸会って感じ。
可も無く不可も無く、普通の出来。
演劇は、もっとパッションを感じさせる物の方が好み
なので、不完全燃焼だった。
今回は、イベントが土曜日だったので、学園祭の後夜祭も
見れなかった。残念。
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【 農業少女 】 野田 秀樹 作
はちの巣座 in ピッコロシアター
話が錯綜していて、非常に複雑。ストーリーを理解できなかった。
野田秀樹も、「赤鬼」など日本土着的な話が多くなってきたが、
本来持っていた良い意味での大風呂敷が広げられなくなってきたような…。
---【 年忘れ!エビス堂大感謝まつり!! 】 オカモト國ヒコ 作・演出
エビス堂大交響楽団 in 一心寺・シアター倶楽
短編集「かさぶた」「ねずみ」「ドラえもん2000・ターミネーター風味」「サザエさん」など。
有名アニメのパロディ・ギャグが中心。しかも、エビス堂にしては勢いもオチも弱いように感じた。
エビス=「エ」ンターテイメント・「ビ」ジュアル・「ス」トーリー。
---【 半神 】 野田 秀樹 作
はちの巣座 in 神戸大学・六甲台講堂
野田秀樹の原作の良さを十分には活かし切れてなかったかな。
---【 カンパニー 】 梶原 俊治 作・演出
劇団自由派DNA in 扇町ミュージアムスクエア
内容は、皆の笑顔の為に謝り続ける人々の物語。
健気な人々が自発的にやっているのではなく、企業の僕なのが気になる所。
最後は、バッドエンディングだよな。
---【 キャッツ 】 ブロードウェイ 作・演出
劇団四季 in MBS劇場
劇場全体が、猫の溜まり場のようなゴミ溜めの演出。
様々な猫の生態と動きを、ダンスで表現。ストーリーは、ほとんど無い。
悪役も一応出てくるが、奪われたヒロインも、すぐに何時の間にか取り戻している。
犬好きの友人は「ライオンキングに比べて、退屈」「全然、楽しくなかった」
との事。猫好き向きのミュージカル?^^;。
---【 ロマンス!最☆終☆版 】 オカモト國ヒコ 作・演出
エビス堂大交響楽団 in 神戸アートビレッジセンター
2時間強。
小原総一郎の一族と、帝都、革命を巡る壮大な物語。
「世界は、ドロドロの鼻水なんかじゃ無い!」。
ポストトークで、竹内義和登場。オカモト國ヒコ、山本操さん達とのトークを楽しむ。
座長も、「サイキック青年団」のファンらしい^^;。
---【 熱闘!!飛龍小学校☆パワード 】 はちの巣座vol.92
はちの巣座 in 六甲台講堂
観劇料金100円と安い。内容も、面白かった。
元気が良くて気持ち良い。
セリフが少し聞き取り難かったのが難点。
---【 チャペル・ペララス 】 オカモト國ヒコ 作・演出
エビス堂大交響楽団 in よしもとrise-1シアター
井上円了シリーズ3作目。今回は、90分の中篇。
前作の『眠る人魚の大冒険』が物凄く面白かったが、今回も結構面白かった。
基本的なストーリー運びは同じだが、まぁ水戸黄門と同じノリかな^^;。
円了の「怪異の裏には、不幸な女あり」「理解したのではない。解き明かしたのだ。」
など、名セリフが決まっている。
速いテンポと、畳み込むストーリー展開。ギャグ。面白かった。
---【 ベルサイユのバラ -アンドレとオスカル編- 】 池田 理代子 原作
宝塚 in 宝塚大劇場
原作は、未読。
2時間の中に、壮大なストーリーを上手く纏めてあって、分かりやすかった。
サブタイトル通り、アンドレとオスカルの関係が中心。
『ベルサイユのバラ -オスカルとエリザベス女王編-』では、オスカルと
エリザベス女王の物語が主軸になっているのだろう。
男装の麗人と言う事で、『リボンの騎士』(手塚治虫)のように真実を隠す
葛藤がドラマの主軸かと思っていたが、どうやら違うようだ。
青、白、赤はそれぞれ自由、平等、博愛を
アンドレ=青バラ=自由。オスカル=白バラ=平等。エリザベス女王=赤バラ=博愛。
「青、白、赤」で、フランス国旗なのね。
上流階級に対抗する、自由の為の人民の蜂起が主題なのに、華やか。
信念とプライドの物語。
多くの少女を魅了するのは、よく理解できる。
実在の人物の中に創造上の人物を配して、大きな歴史の流れを描くやり方は、
手塚治虫の『アドルフに告ぐ』へと受け継がれてゆく?。
残りの30分は、レビュー。
死んだ筈のオスカルが、生き返って、何度も何度もアンコールを繰り返す^^;。
華やかで豪奢な所が、「宝塚」と「ベルバラ」の両方に上手く馴染んで、
相乗効果で、絶大な効果を上げる。ただただ、見とれるばかり。
---【 狂騒・里見八県伝 】 蓮行 作・演出
劇団衛星 in HEPホール
内容は、居酒屋での一幕物。
で、八県人を探す訳でもなく、最初っから集まってるし、
各県の個性が強く出ている訳でもない。
スクリーンを多用したり、隠密教やキリスト教?などの必殺技も
出て、頑張ってはいるのだが…。
少し、期待外れ。
---【 舞台版・こちら葛飾区亀有公園前派出所 】 秋本 治 原作
ラサール石井 主演 in サンケイホール
内容は、下町人情からギャグ、サンバ、タップダンスに、ミュージカル。
ドリフに、アクション、海パン刑事に裸踊りと盛り沢山のてんこ盛り。
子供を飽きさせない為か、スピーディな展開が気持ち良い。
役者のノリも良くて、大爆笑。多いに楽しめる。
幕間には、観劇に来ていた秋本治先生にも、お会い出来ました!
---【 近代能楽集 】 三島由紀夫 脚本
藤原竜也 主演 in シアタードラマシティ
基本的に三島の脚本そのまま。
戯曲の完成度にどうやって近づくか?というスタンスのようだ。
…つまり、原作の戯曲を読めば済むレベル^^;。
『卒塔婆小町』40分。『弱法師』50分。の掌編。
これで、9000円は…;_;。
「ちゅうちゅうタコかいな…。」
---【 ラジオ☆ドッグ 超絶版 】 オカモト國ヒコ(岡本邦彦 改め) 作・演出
エビス堂大交響楽団 in 扇町ミュージアムスクエア
勢いのある演技などは、好感が持てるが、
内容は、前回の「眠る天女の大冒険」に比べたら、数段落ちる。
何より、ストーリーが過去・未来錯綜していて、把握し辛いのがマイナス。
---【 さざなみ特派員 限界の孤島 】 池田直隆 作・演出
演劇作戦 楽天Z 第13回公演 in 一心寺 PART2
内容は、商社マン・さざなみ一郎の冒険譚。
久保田さんは、悪のサイボーグ中国人役。
主人公の心象に全然共感できないので、芝居としては面白くなかった。
---【 眠る天女の大冒険 】 岡本邦彦 作・演出
エビス堂大交響楽団 in シアトリカル應典院
「オカルトの裏に不幸な少女あり!」
少女の通過儀礼の物語。源氏物語。少女の空想の物語。「竹取物語」。
眠り姫。月を目指す少女。田舎。帝都・東京。京都・祇園と、
暗転を極力排したテンポの良い物語展開。
屋根から落下する少女を受け止める教授の演技などは、絶品。
自分の事を「悪い子」という主人公が、本当に悪い事しかしないのも良い。
「女は昔太陽だった、今は月になった」「(新聞帰社の)貴女も、無理して男の
真似しなくてもいいのに、女は月に帰り、男は太陽に向かって行って翼が溶けて、
落下するのよ。貴女もそうなのね」。
月の裏側の写真。御船ちず子。超能力。怪異。素晴らしい2時間であった。
感動。
---【 光降る井戸の端にて 】 神原くみ子 作・演出
神原組第4回公演 in 心斎橋ウィングフィールド
人は、物語無くしては生きていけないという物語。
「現代は物語が無い」と言ってるように感じたが、現代も
もちろん物語りなくしては、生きていけないでしょうね。
それが、戦時中のそれとは別の物語だと言う違いだけで。
---【 赤鬼 】 野田秀樹脚本
はちの巣座 in 六甲大講堂
題材自体は、ありきたりだが、視点を少しずらす事によって、新鮮なものになっている。
しかし、野田秀樹はこういう普通の演劇の脚本も書いているのね。新劇系統のものしか観た事無かったので^^;。
---【 火の鳥 】
手塚治虫原作 ABCミュージカル in 大阪松竹座
最初の合戦シーンの廃墟と、最後に我王とブチが「生命の賛歌」を唄うの「緑の楽園」とが同じ場所なのも、構成の妙で良かった。
半透明の緞帳をスクリーンのように使って、オープニングタイトルや、ナレーション、登場人物の心象風景などを映し出すのも、新鮮で面白かった。映画のように、エンドロールが流れたのには驚いた。
原作を修正している部分もあったが、原作の持ち味は損なわずにむしろ活かした改変であった。
【改変部分】
・ 出だしを、「黎明編」のクマソの合戦シーンから始める。これで、我王が猿田彦の生まれ変わりであることが暗示される。
・ 我王が助けた生き物は、てんとう虫から蛍に変更。
・ 我王と同じ境遇の片目片腕の少年を登場させて、「悪の輪廻」も表現する。
・ ブチは、最後に茜丸の子供を生み、「ハヤメ」と名付ける。
ラスト、茜丸が死ぬシーンからラストまでは、泣きっぱなしでした^^;。
---【 レミング -世界の涯まで連れてって- 】
寺山修司脚本 演劇実験室◎万有引力 in 大阪ドラマシティー
難解。
寺山修司の本と演劇を、これから少し読んで、観てみよう。
---【 タイムトラベル645 】
劇団「時空」 公演 in 奈良・石舞台古墳 野外広場
その伝説を聞いた3人の観光客が石を動かすと、中から蘇我入鹿の霊が現れ、3人を645年「大化の改新」の時代へと誘う。
そこで、行なわれる古代の人々の行き様を見て、彼らは生きる目的を見つけ出すのだった。
去年(1999年)の秋に行った旗揚げ公演の再演。
明日香村民が中心の素人演劇ですが、大道具の亀石が非常に良く出来ており、タイムゲージが現れ、目が光り、翼が生えてきて、舞台狭しと動き回る様は圧巻です。
その他も、芝居を楽しみながら頑張っている熱気がムンムンと伝わってきて好感が持てる。
---【 結べ!指魔術千手観音 】
劇団衛星 公演 in 神戸アートビレッジセンター
脚本的に難はあるのですが、パワーがあって良かったです。
やっぱり、素人演劇は演技力よりも力技で押し切った方が面白い^^;。
---【 陽だまりの樹 】
手塚 治虫 原作
---【 人情喜劇・江戸の華 】
劇団すごろく( 座長:
緒方 賢一 )
於:扇町ミュージアムスクエア 【 Princess Anmitsu 】
はちの巣座(神戸大学) 於:神戸大学 講堂
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